水生昆虫勉強会へ。

今日は、(一社)全釣協の一員として役員のSさんと毛鉤会の吉田代表、きょ→じさんと水生昆虫の勉強会に参加してきました。

現地まできょーじさんに乗せて頂き、早めの到着。会場付近を観察したりしていると地元の方が通りかかり、今と昔の川の様子や取り巻く環境についてお話し下さいました。

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今回の勉強会は、栃木の渡良瀬川漁業組合の方々と協力して秋山川の「より良い釣り場環境」に繋がっていくことの手始めに、現在に棲息している水生生物を捕獲調査と、その分類とまとめ方を水生昆虫の専門家、金田先生をお招きして勉強しました。

通称「石洗い」。下流側に目の細かいネットを足の間で挟んで保持し、瀬に沈んだ比較的大きめの石を持ち上げ、洗うように撫でます。更に下の砂利を拡散して水生生物をネットイン。

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白いトレーに、砂利やゴミごとあけて、改造スポイトやピンセットを用いて大きく、肉食系(蛇トンボやヤゴ、大型のカワゲラ)と草食系(トビケラやカゲロウ)、魚類などに分け用意された瓶に入れていきます。

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普段は、釣りに集中して、たまには水生昆虫観察したりもしますが、集中的に水生昆虫を採取することもまた楽しく。はまってしまいました(笑)

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ここからスポイトとピンセットで採取。この作業も面白い!

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採集場所によって、採れる種類がかわることも、実際にその虫を観ると勉強になります。

採集した生物を建屋に持ち込んでの分類作業。漁業組合長をはじめ皆、真剣に小さな虫たちを分類していきます。

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プロジェクターと電子顕微鏡を使い、見極めるポイントや水生昆虫を細かく解説していただきました。iPadを手にメモを取られる組合員の方も。

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耐水紙に採集場所と日付、種名を記しエタノールと標本作り。

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今後、食物連鎖の底辺に位置する水生昆虫が頂点にいる魚類にどう影響があるかなどを見極めるために、この作業を継続し釣り場環境の変化に伴ってどう推移するかを観察していきます。

植林や、砂防ダムや堰堤建設によって変わってしまった河川環境のリアルな声と、それを変えたい漁業組合の姿がありました。

釣り人目線の良い釣り場は、人工物の無い「自然」だと思います。釣りは遊びの一つですが、その遊び場を釣り人自身が守る努力を各漁業組合と相互的に始めなくてはいけない状況がきたようです。しかし、やり方がわからない。釣り人も組合も同じだと思います。今回の取り組みを通して、各地に相互協力して河川、釣り場観察を守る動きが出てきてくれるといいと思いました。

この後は、役員のSさんときょーじさんと秋山川上流へ釣査へ。