少しだけ突っ込んだキャスティング5。

前回の投稿で円を描いて、適正なラインスピードと書いたんですが、これはですね、重いラインから軽いライン、長いラインから短いライン、様々な長さと調子の竿の多種多様とある組み合わせの中にあって、キャストで必要な竿を振るスピードとランスピード、竿に掛かる負荷を感じるための見極めの目安にもなりますのでオススメですよ。

次の図1は、適正なラインスピードを出すために一定の負荷が竿にかかって、直線の軌跡を描いた竿先が、濃い赤のストップ位置で明確にストップされた場合です。

(図1)

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バシッと止められた竿は、前方にしなって緑線で示した竿のようになるんですが、この時にですね、竿先の位置に高低差を生じますので、ここでもループができることになんですよ。

1の時にですね、「ループの幅は、竿先の上下の差で生じる。」としたんですが、ストップ位置からさらに竿がしなった分、さらにループが大きくなってしまうんですよ。常に一定の負荷で曲げられた竿ですと、ストップ位置からしなる分の竿先の差は一定になりますので、1の時のイケアくんのように、肩か肘を支点にいたしまして手の高低差によってループの大きさをコントールするように調節しますよ。

最近の竿ではほとんどないんですが、フォワードキャストが振り過ぎて強すぎたり、瞬間的に力がかかった場合に、先が曲がり過ぎるだけでなく、竿がブルブルと胴ブレのようになってしまったり、図1で本来は前方に曲がった竿が元の赤線で示しました竿の位置に収まるところをですね、青線で示しました竿の位置の方へ跳ね返ってしまいまして、竿先も暴れてしまってスラックの入ったキャストになるので飛距離も短くなってしまいますな。

次の図2はですね、いわゆる反動抜きと呼ばれているようなことなんですが、これはですね、竿を振りすぎたり瞬間的に力がかかったときにですよ、竿がストップ位置で固定されていたときにですね、跳ね返ってくることを防止するために、ストップ後に竿を軽く持ち上げてやるような動作をすることによりまして、竿の暴れを抑えますよ。

(図2)

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それからですね、反動が来ないようにキャストいたしますと、ストップ位置で止めたラインがループを形成して展開していくわけですが、ここで反動抜きのように、ほんの少しだけ竿を持ち上げてやりますと、伸びていくラインを引きますのでラインスピードを加速してやることができるんですな。水面への投射角も調整いたしますと、毛鉤の着水のさせ方もコントロールできていいんですよ。

穂先の軌跡は一直線で、竿に一定の負荷をかけてというところから、こういう動作は必ずストップした後に行うんですよ。

ストップ後に伸びていくラインは投げ手の元を離れまして、目的地まで一直線に進むのみといったところでしょうな。ストップしてから腕を前方に伸ばせば、さらに少し飛距離を稼げますしね、腕を上に伸ばせば手前の流れも回避できますし、ハリスやラインを乗せたり入れたりる方へ操作したり、毛鉤は、ポイントを目指しながら勝手に飛んで行ってる間に、ほとんど自由自在にできますよ。

1から5でいろいろ書いてしまいましたけれども、渓で有利なことって結構多いですよ。狙い通りに釣れると気持ちいんですよ。

人それぞに釣り方や釣行場所も違うわけですが、なんだか上手くいかない時の参考になると といいと思いますな。