毛鉤にありがとう。

一回の釣行で、毛鉤を何個も使います。

一度使用した毛鉤は、そのままにして置かずに綺麗に洗って、フライハンカチなどで水分を切り、乾燥後、針先を確認してからケースに戻します。
この時、水を含ませた毛鉤に、極少量のシャンプーを使い軽く揉み洗い。
濯いで、リンス、コンディショナーを少量付けて数分放置し、濯ぎ洗いします。
水分を切り、干して置くとファイバーが新品時以上にフワッとします。マラブーやウェッブは、フワッとし過ぎますが・・・
針先がダメになっている毛鉤とは、この時点でさようなら。
大抵は、ローテーションしたり、ロストしたりで、一つを長く使う事は稀ですが、中には沢山釣れてボロボロになってしまった毛鉤もあります。
そう言った毛鉤を、後日、見ると「あの時、彼処であんな風に釣れたっけ」と感傷に浸ってしまいますね。
出来るだけ耐久性を上げて作るように努力していますが、天然素材だとなかなか難しいです。
もちろんボロボロなのでケースには戻しませんが、なんだか捨ててしまうのも気が引けてしまうものです。
そんな時は、「沢山の魚との出会いをありがとう」と、そっと袋に納めています。

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奥奥で使い人気だった毛鉤も、ガッチリ咥えられたせいか、ツイストしたボティのピーコックは所々で切れ薄くなり、ウイングのウェッブはもちろん、ファイバーまでもむしり取られた様に短くなっていました。
初奥奥の間のイワナ達と出会った、いろいろな意味で思い入れのある毛鉤となりました。
この毛鉤も、「ありがとう。お疲れ様でした」とそっと袋の中に納めます。