ウエイト使用で沈めて釣る。
解禁はしましたが、まだまだ寒く、朝は霰も降って来ました。
こんな日よりの早期は、やはり沈めて釣る方に分があると考えます。水棲昆虫が水中に一番溢れている時期だからです。
沈めて釣るには、滝壺などに打って流れに乗せて沈める方法とビーズヘッド(以下、BH)を使った毛鉤を使用する、ウエイトを巻き込んだ毛鉤を使用する、ショット(オモリ)を使用する、と言うのが挙げられます。
この内、より効率良く沈めて探ることの出来るBH、ウエイト巻き込み型、ショットの使い分けについて書いてみます。
BH、ウエイト巻き込み型とショット使用の大きな違いは、針自体にウエイトが乗っているかどうかです。
それぞれのメリットとデメリットと感じるところです。
*BHとウエイト巻き込み型のメリット。
- 毛鉤先行で沈める事が出来る。
- 直接的に、誘いなどの操作が出来る。
- アタリが取り易い。
- BHの煌めきに誘引効果がある。
デメリットは。
- BHの場合、メリットが逆になり、使用者が多いことで、煌めく金属感にスレている事が多い。
- 最初に作った時点のウエイト量から現場で変えることが出来ない。
- BHやウエイト巻き込み型に使うレッドワイヤーなどにより、毛鉤の大きさや重さに制限が出てしまう。
*ショットを使う場合のメリット
- ショットから先がフリーなことにより、流したい層を、よりナチュラルに流すことが出来る。
- 毛鉤の大きさは変えずに、ショットの大きさや取付個数を増やしたり、形状を変えたりする事ができる。
- 釣り上がりに通常使用している毛鉤の交換が面倒な時に、突然現れる少しだけ沈めたい状況などで使用することで、様々に対応出来る。
などなど…
デメリットは。
- 誘いをかけた場合に、ショットから先に動きが伝わり難い。(ショット使用時の誘い方をする必要がある)
- アタリが分かり難い。
- キャストを工夫しないと、ウインドノットになってしまったり、絡まることがある。
- 毛鉤先行で流す事が難しい。
- 粘土オモリタイプを細長く取付けると、その部分を喰ってくる事がある。
実践では、BHとウエイト巻き込み型、ショットの釣り方それぞに一長一短があり、状況に応じて臨機応変に対応したいです。
個人的には、バス釣りの時のスプリットショットリグや餌釣りの経験からショットを使用した釣りをします。その時は、タングステンのソフトラバーシンカーを使います。タングステンは、ガン玉などに使用されている鉛とは違い、環境への影響が無いこともポイントです。アタリは、任意の層に沈めたら、ラインを張り気味にする事で容易に取ることができます。
一般的に、敬遠される毛鉤釣りでのBHやウエイトを使用した釣りの中で、ショットを使う釣りは、更に餌釣りの様だと敬遠、怪訝される傾向にあります。
しかし、こう言ったウエイトを使い、沈めて釣る釣りには、水面の流れや岩の入り方、底の質や形状などを観察する必要があり、また、毛鉤の沈下速度と流速を計算し、目的の点を釣ると言った難しくも想像力を使う楽しい釣りでもあります。更に、底に沈んだ魚が見えていればその一部始終を目撃することがてきるので、水面勝負に匹敵するような興奮も味わうことができます。狙い通りに釣れた時はやっぱり嬉しいのです。
盛期にウエイト使用の機会はあまりありませんが、季節に関わらず「ウエイトを付ける=沈める」とはせずに、時には表層を、時には中層を、と使い分ける事で釣果アップもできます。
釣れない釣りより釣れる釣りの方が、断然楽しいと思うのです。