沈み剣羽根ぜんまい胴。剣羽根ゼンマイ胴が良く釣れる理由を考える。

一軍の中で、お気に入りフックのがまかつB11-BTに巻いている「剣羽根ぜんまい胴毛鉤」。

こちら↓のパターンですが、見た目のフォルムは普通の剣羽根ぜんまい胴と同じです。

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タングステンワイヤーを胴のベースとしているので、フォルムは変えずに仕込んだウエイト位置も相まってタングステンBH以上の素早い沈下を可能にしています。

沈める場合に、魚の定位するところよりは前に、既に同じ深さ、時にはそれ以上の深度を稼ぐ必要があるため、小さいポイントや深くて短いレーンでも素早い沈下が欲しい時に重宝します。

レッドワイヤーを仕込むとボディが太くなり過ぎてしまうし、BHだと余計に煌めいてしまうし、そういったことを嫌う場合にも効果的な仕様としています。

また、ウエイトをボディ下に仕込む事は、単に速やかな沈下のためではなく、積極的に操作し誘うためでもあります。

一度沈め、浮き上がらせたり、リフト&フォールしたり、一定のスピードで引いたり、トゥイッチしたり、ストップ&ゴーをしたり、思い通りに操作しやすくすることができるようになります。この時に、必ずボディが下にくる事も見逃せません。

剣羽根ゼンマイ胴毛鉤がなぜ釣れるのかを考えた時に、先ず、フォルムがとても重要と考えています。魚目線からだとちょうどニンフやピューパに見えるのでしょうか。この時に、日頃食べ慣れているであろう虫に対して細いものにはある程度の許容があるようですが、太すぎるものへの反応は著しく低下すると感じます。ボディのゼンマイを掻き出して、シルエットをぼかすことも効果的ですが、この場合の掻き出し過ぎは、シルエットを大きくしてしまうのであまり良く無いと感じました。ゼンマイ自体の細い繊維から太く平たい繊維が少しだけランダムに出ている事が効果的だと思いました。

以前書いた事のある、毛鉤としての繊維の縦横の関係と、剣羽根自体とゼンマイ胴の硬軟の関係も魚が咥えたくなり、さらに、口に含んでいる時間を長く出来る事にも繋がっているのではないかと思います。

毛鉤の釣れる釣れないと言うのは、あるようで無いような、無いようであるような、なんとも答えの出ない永遠のテーマであります、。十人十色、百者百様で考え方も様々だと思います。

剣羽根ゼンマイ胴が、なぜ良く釣れるのか?についても永遠のテーマですが、実釣と水槽実験、作製を通して、この毛鉤を深く理解出来るようになりたいと思います。