ミッジのススメ。

ミッジなんて言いますとね#20番以下のフックサイズに巻かれる毛鉤を指しているんだと思うんですよ。しかしですね、本当にどうしようも無い魚を相手にした時の必釣用となりますと#26以下、特に#30以下というのは超強力な武器となりますねぇ。そんな魚は相手にしないなんて人は多いんだと思いますがね、ゲーム性を求めますとね、ミッジングはなかなかに痺れるもんですよ。

#20から#24くらいですとね、8/0スレッドでもなんとか巻くことができるんですがね、フックサイズに合わせましてね、10/0とか14/0、16/0と細いスレッドの方が巻きやすくなりますよねぇ。

しかしですよ、スレッドが細くなってきますとね、強度も落ちてきますので松ヤニ由来のタイイングワックスを使いまして、指の腹とスレッドを挟みましてね、2.3回通しますと、スレッド自体の強度もでますし、何処かに当たって途中でささくれたりしても、細い繊維が出ちゃうことの防止にもなりますねぇ。

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市販のスレッドのほとんどはワックスが添加されているものですがね、どんな毛鉤を巻くにあたっても別途ワックスを施すことで毛鉤自体の強度をアップすることができますよ。ダビング材の縒り付けだってしやすくなりますしねぇ。新品の状態だと角の辺りからパリパリと割れちゃってきますので、電子レンジなんかで温めますと柔くなりますのでね、楕円形に形成しておきますと使い易くなりますよ。(スチームストーブのスチームで温めますとね、あっという間に溶けちゃいますので要注意ですよ。一台駄目にしたことがありますからねぇ。)

ミッジで使うフックとなりますとね、小さくなればなるほど選択または少なくなりましてね、#28以下ともなりますと3〜4種ほどだと思いますよ。

その中でもタイイングしやすくて、ハリスが通しやすくて、太ハリスが使えるモデルとなりますとね、がまかつのC12-BMのラージアイ仕様のミッジ用フックがありますけどもね、#28と#30しかラインナップされていないんですよ。#26と#32もあると嬉しいんですがね。BL仕様ですのでね、BL加工しなくて良いのが嬉しいフックですよ。

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C12-BM#28にグースバイオット(ナチュラル)ボディにCDCの黒を6本だけハックリングした毛鉤ですよ。

ハリスはアイを通る太さであればほとんど問題なく釣れますのでね、0.4号辺りをメインに使えば切れちゃう何てことは滅多にありませんねぇ。当たりはむこう合わせにしましてね、ハリス、ラインが止まったところで竿を持ち上げる程度にしてますよ。

ミッジの究極形となりますね、#32のフックに巻く毛鉤なんですがね、こう言うのになりますとハリスも0.2号とか0.1号とかで、ギリギリのスリリングな釣りを楽しむなんてこともできますので面白いもんですよ。

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TMC518#32にフェザントテイル1本をスレッドと合わせてボディに巻きまして、ファイバーの短いオーストリッチハールをハックリングしてありますよ。

タックルはですね、毛鉤が小さくて毛鉤自体の重さも少ないし、ハリスも太くとも0.4号を1〜1.5mにしますとね、最後で上手くターンできないなんて事もありますので、何時ものラインより太いラインを使って全体のバランスを保つようにすると良いですよ。

毛鉤が小さくてハリスも細いとですね、水面のフィルムを破れなくて変にハリスが浮いちゃったりしますので、予め唾を付けたり、シンキングラインに使うようなシンクドレッシングを添加しますとね、水馴染みが良くなりますよ。小さくちぎった粘土オモリなんかをですね、毛鉤から20cmくらいのところに付けますと、水中でのコントロールがしやすくなりますねぇ。

普通に使ってるときの毛鉤で駄目ならサイズを落として、落として、落として…#32でやっと釣れた!なんて事も多いんですがね、#32でも釣れなくて#8にあげたらなんなく喰った!なんて事もありますので、ローテーションは柔軟に考えると良い結果に繋がりますねぇ。

デカイ毛鉤に太ハリスでゴリゴリの釣りも楽しいんですが、極小毛鉤に極細ハリスでスリリングなミッジングも楽しいもんでしてね、この極寒の季節限定みたいな所もありますのでね、是非挑戦してみてほしいものですなぁ