フライフックの名称と表記のまとめ。
難解なフライフックの各部名称とパッケージの表記をまとめました。
店頭でパッケージを見るだけで、なんとなく、どう言った針なのかイメージして頂けるかと思います。
⚫︎フックの各部名称。
- アイ(eye)=ハリスやティペットを結ぶ輪になっている部分。ダウン、ストレート、アップの3タイプがある。
- シャンク(shank)=アイからベンドの曲がり始めの部分。長さを「○XS 」○エキストラ ショート、「○XL」○エキストラ ロングと表記。軸の太さを「○XF」エキストラ ファイン、「○XH」エキストラ ヘビーと表記。また、軸の形状によって「Forged」平打ちの長方形と「Round」円形の2タイプがある。
- ベンド(bend)=シャンクの曲がり始めからスロートの曲がり始めの部分。形状によって、ラウンド、リマリック、リバースドリマリック、スプロート、ヨーク、コンティニュード、OM、パーフェクト、リバースなどがある。
- バーブ(barb)=カエシの事。カエシの無いフックは、バーブレスと表記。
- スロート(throat)=ベンドの一番深い所からポイントまでの長さの事。バーブからポイントまでを「イケ先」とも言う。
- ポイント(point)=針先の事。
- ゲイプ(gape)=ポイントとシャンクの広さの事。「○XW」○エキストラ ワイドと表記。「フトコロ」とも言う。
●次は、フライフックのパッケージから針ごとの特徴を解読してみましょう。
このパッケージに表記されている記号は、TMC100(ティムコ)やS10(ガマカツ)と言う、メーカーによって基本となるフックを基準とし、長い、短い、太い、細いを表しています。
⚫︎「TMC103BL」を例に見てみましょう。
- TMC103BL=フックの商品名。「BL」は、バーブレスの意味。TMCの場合は、ここに「Y」とあるとヤマメに特化して設計してあるという意味。
- #17 =フックのサイズ。(大←…2/0-1/0-1-2…10-12-14-16-18-20-→小)
- QTY20=Quantityの略で「量」の意味。20は、20本入り。
- Dry Fly=ドライフライにオススメと言う意味。イメージに従って自由にチョイス。
- D/E=Down Eyeの略。
- Wide Gape=ゲイプ幅が広い。
- Extra fine wire=針軸が細い。
- Barbless=カエシの無いバーブレス。
- Black=ブラックカラーの針。
⚫︎次に、より複雑な「TMC112Y」を例に見てみましょう。
- TMC112Y=フックの商品名。最後に「Y」とあるのでヤマメに特化して設計してある。
- #23=フックのサイズ。
- QTY25=「量」で25本入り。
- Dry Fly=ドライフライにオススメと言う意味。
- D/E=Down Eyeの略。
- 4XF=4サイズ細い。つまり#27のスタンダードフックと同じ太さ。
- 2XW=ゲイプ幅が、2サイズ広い。つまり、#21のスタンダードフックと同じゲイプ幅。
- 2.5XS=シャンクが2.5サイズ短い。つまり、スタンダードフックの#25.5と同じ長さ。
- Forged=針軸の形状が長方形の平打ちになっている。
- Black-nickel=ブラックニッケルカラーの針。
⚫︎最後に、Gamakatsuの「S11-2L」を見てみましょう。
- S11-2L=フックの商品名。頭文字のアルファベットは、ベンドとシャンクのタイプを表しています。「S」はスプロート、「P」→パーフェクト、「L」→リマリック、「C」→カーブシャンク、「B」→バスバグ/スティンガー、「Y」ヨーク、「R」ならリテイナーと言う具合。数字の後ろにアルファベットがあるとき、「U」→アップアイ、「S」→ストレートアイ、表記無しは、ダウンアイ。
- #10=フックのサイズ。
- 3xHEAVY=3サイズ太い。スタンダードフックの#7と同じ太さ。
- 2xLONG=シャンクが2サイズ長い。スタンダードフックの#8と同じ長さ。
- WIRE FORGED=針軸が長方形の平打ちになっている。
- F-18=がまかつの旧商品名。「S10-B」と言う針なら「F-10-B」とある。比較的最近の針のパッケージには表記が無い。
- Qty.20=20本入り。
いかがでしたでしょうか?
使用用途に制限はなく、作りたい毛鉤のイメージに従って、自由に針を選ぶ時の参考にして頂けたらと思います。