今シーズン最終日の最終釣行。
日本のほとんどの渓は、10/1から禁漁期に入ってしまいますね。その前日にあたる昨日、今シーズンの本当に本当の最終釣行へ、初めての奥多摩でのテンカラ釣り、そして、初めての色味が黄色っぽく、側線の赤い、ヌメッとした質感の綺麗なヤマメに出会った、思い出の渓へと出掛けてきました。
家を出る前に、防寒対策をバッチリとしたつもりが、予想に反して寒い…街、町と釣行先へ近くにつれて気温低下も感じられました。バイクの上は、もう冬です。
危うく、頭ハネをしてしまいそうになったところを救済して頂いた、毛鉤会の、きょ→じさんと6:30頃、駐車スペースから歩き出し。
薄暗い中、先に、きょ→じさんが、ここから降りるんですか!?と言うような尾根から下降開始!
さらに歩いて、上流を目指し、目的の地点から入渓。
水温を測りつつ(11℃)、パイプを蒸しながら一服。辺りは、谷間とあって薄暗く、スローシャッターで写真撮影。
撮りながら、なんか違うなあ?と思いつつ辺りを観ると、渓相がガラリと様変わり…スタート地点は深くなってしまっていました。
別誂 金剛 特製布袋竹握り(改)を3.0mラインを3号3.3m、ハリスをフロロ0.6号に#10の毛鉤でスタート。
ポイント毎にアタリはあるものの全く釣れません。暗くて付けていなかった偏光グラスを装着すると、ヤマメ1年生や小さな稚魚がワラワラと突いている様子が見えました(汗笑)
そんな中、上手く喰うことのできた萌え系ヤマメちゃんが飛んできます(汗)
谷間に陽が差し込み始めると、だんだんとサイズアップ。手早く写真を撮って、来シーズン、大きくなれよ!と優しくリリースしていきました。
いよいよ、虫達のハッチが見られるようになると、23cmを筆頭に綺麗な秋色を纏ったヤマメが釣れだしました。
側線辺りから赤やオレンジが広がり、黒茶色味、紫に煌めく本当に美しいヤマメ達です。
渓に来ると、渓脇にある木々の力強さを、より感じることができます。盆栽が好きで(ジジぃくさいと言われるので公開していませんが)、培養や様々な技術も学んで栽培しているので、岩に張り付くように張る根や、山の裾野に八方に力強く張る「八方根張り」、樹様は見ていて飽きません。苔フェチの方が多いですが、根張りフェチっていませんよね(笑)美しく力強い根張りと苔のコラボは最高に美しい!
増水でできた砂地には、しっかりとした熊さんの足跡や糞が残り、ビビりながら釣り上がりました(汗)
前回のリベンジのポイントもあり、もうそろそろだな…と、ハリスを新しくし、毛鉤も針先を確認。夜練での成果も試されるポイントが近づいてきます。
その一段手前の常に良型のいる前哨ポイントも砂で埋まってしまっていてとても残念でした…
高巻くように一段登り、木々の間から覗き込むと驚愕のアレ?ここどこだ?という光景。
流された木々が溜まり、淵になり、籠状であるために大型がいるポイントが流失してしまって綺麗になっていました(大汗)
どうも、台風の時は自分の身長辺りまでの大増水だった模様(驚)
取り敢えず、ひと段落の通らず地点に到着すると逆さまになった木が、なんだかツボで…(笑)
いつも釣れて一尾のポイントで初めての連チャン。ここのヤマメはどれも痩せていましたが、元気に成長してもらって、また逢いたいですね。
高巻いて上流にまわり、コケに陽の当たるところで写真を撮ろうすると、ちょうど良く、オオスズメバチもブゥーんと飛来(汗)カメラを構えていたので、羽搏き威嚇され、撮る前に退避!
念のため、スズメバチジェットを片手に遠目に観察していると苔を食べてる?しばらく苔を何かしていると何かを持って、飛び去って行きました。苔の中に虫がいた?なんでしょうね。
ポツりポツりと釣れると、また直ぐに通らず…左からヘツリで巻く、水中を突破する、右を巻いてロープで下降する、の3通りの突破方法がありますが、左のヘツリは、やり方がよくわからないので却下(今度、詳しく教えてもらおう)。水中突破は、寒いのでヘタレ感を出して✖️!。残りの右から巻くために岩をクライミングの要領で登り、上に出ると、先が崩れて無くなってる(大汗)、いけないこともなさそうだけど、濡れてぬかるんで滑る土に落ちたら終わると断念…来たルートを引き返し、岩を降りて、先の高巻きポイントから尾根伝いに一度、登山道へでて上流側へ回ることに。
尾根に登る前に、開けたスペースで休憩。ボケ〜っと座って景色を観ていると、トラロープが目に飛び込んで来ました。先の右ルートが途中崩れたので、トラロープを登っていくルートになったようです。
コーヒーを沸かして、お菓子を食べて。
今回の渓コーヒーのお供は、コケカラーのカフェティエラ。
パイプを蒸しながら渓コーヒーの世界も楽しみます。
そうこうしながら、陽の当たるところに座っていたらポカポカして気持ち良く、眠くなってしまったので、その場で横になり居眠りzzz…
30分程寝ていたでしょうか…その場を片付けて、尾根から登山道へ。少し歩いて、再び渓に降りられそうなところから、斜面を降りて再入渓。
釣り始めると、今度は、カワイイ萌え系のチビイワナが連発!
一丁前に青いアイシャドー(笑)ヤマメと違うところは、#10の毛鉤でもしっかり咥えられる口の大きさか。
普段は、ヤマメばかりのポイントもイワナが入っていて22〜23cmのイワナも出ました。増水した時に落ちてきたのでしょうか。
登山道と最接近して、再び別れるところから、砂地に新し目の足跡があり、自然にはありえないようなところに飛沫が飛んでいたりして、先行者?と思いながら先へと進みます。
ピンスポットで好きな、イワナポイントも砂で埋まってしまい、シーズンオフを前に会っておきたかったあイワナくんも、そのお供のチビもいなくなってしまいました。最後に見たのは彼が27cmの時でした。他の場所でも、抜かれずに元気に大きくなってほしいものです。
頭上が開けるところに差し掛かると、太陽が暑い!見上げると、爽やかな青空が気持ちいいです!紅葉したら絶景ポイント間違いなし!でしょう。
大増水の影響で、何処もかしこも様変わりして、ここがこうなったのね。と登って行くと、いつものランチ場に先客!少し談笑して、最終地点に上がると、登山客多数あり!平日なのに…
仕方ないので滝の下だけ竿を出すと、アタリ!アワセると同時に、後方へ飛んで行きオートリリース(汗笑)
ランチ場へ戻ると、先客がちょうどお帰りで、入れ替わるようにランチタイム。お湯を沸かすだけですが、カップヌードルとお汁粉で、ホンワカして、寝そべっての休憩。
またまた、コーヒーを淹れて、パイプを蒸しながら、渓脇に体育座りで流下物観察。
名前は、わかりませんが#10サイズのクリーム色のカゲロウを中心に同じような色とサイズのカワゲラが混り、時々、クロスズメバチや黒い甲虫が流下していきました。
使っていた毛鉤は、蓑毛にCDCと茶色のハックル、クリーム色のシルク胴とピーコック胴タイプの2種、共に#10だったので、流下物とマッチしていたようです。
滝の写真を撮ろうと用意をしていると、「おっ」と声がして、ビクっと振り返ると、きょ→じさんでした。
下流に入られた、きょ→じさんも予想に反してイワナが釣れたそう。
使われていた毛鉤を、コソッと見るとクリーム色のダビング材のボディにサイズも#10くらいでした。
きょ→じさんと言えば、「沢麺屋の狂次」の異名を持ち、今夏は、黒部までギョウジャニンニクラーメンを食べに行ったくらいの麺好き。
そんな、きょ→じさんのランチ=「沢麺」を拝見させて頂きました!
400カートリッジ×2、ストーブ×2でスープと麺を持参の鍋で調理していく様は、ラーメン屋のよう。スープを味見させて頂くと、美味し!今度はご馳走してもらおう(涎笑)
15:00を回って、今シーズン最終をゆっくりお寛ぎのところを、先に下山。
傾いた陽が差し込み、虹を掛ける滝を後にしました。
登山道を足早に下山し、TTCへ着くと16:00を過ぎ、休憩させて頂くと、だんだん冷えてきて、秋本番がより身近に感じられました。
今期の、テーマは「渓を楽しむ」でした。ただガツガツと釣りをするだけではなく、渓を愉しむこと。目的は釣りですが、数釣りではなく、一日一尾の納得の美しい魚との出会いと、その魚を取り巻く渓も愉しみたいということでした。
楽しみ方は人それぞれですが、自分なりの愉しみ方ができたと思います。
来季もまた釣りと渓を、より楽しむために練習とトレーニングのオフシーズンが、今日、開幕しました(笑)